2014年8月25日月曜日

全日本対ブラジル

ールドグランプリ最終戦、日本対ブラジル。 結果は0-3〔15-25,18-25,25-27)でブラジルが勝利し、優勝を決めた。プレッシャーが掛かったのか、日本はとにかくミスが多かった。失点27、極端な見方だが、ブラジルは何もしないで1セットを取れている数字。アタックのミスは、高いだけでなくスピードのあるブラジルの組織化されたブロックの厳しいところを抜こうとしてというのは理解できるが、さすがにこの数字ではではブラジルには勝てない。またこの試合、めずらしくメンバーチェンジのタイミングに疑問を感じたところが何回かあった。 しかし以下の通り、両チームの数字を比べると、ブロックでブラジルが当然上であることを除き、ミス以外はそれほど差があったわけではない。  

       Spike   Spike %   Block    Serve  Dig  Reception   Set  Errors 

Brazil           36       38%             10        2   35   52%     8.33   15 

Japan           36       30%             3          4   44   56%     5.67   29


ロンドン・オリンピックでの試合同様、日本のブラジルに対する戦術が通用せず、逆にブラジルは日本に勝利した方程式を繰り返したように見えた。日本はブラジルのレセプションを崩すことが出来ず、両ミドルの攻撃に対応出来なかった。 トランジションのプレイも、サイドからの攻撃とその対応は両チームほぼ互角に見えたが、最後は決定力のあるブラジルのミドル攻撃に得点を許してしまった。 しかし2年前と違うのはブラジルのコンディション。リベロ以外同じスタメンで戦い続けているブラジルからは以前のような圧倒的強さは感じられず、第3セットで見られたように、集中力を持続することが困難になってきているように思う。攻撃も以前のように多彩ではなく、ミドルを軸にパターン化されている。本来であれば控えの若い選手をもう少しスタメンに加えたいところだとは思うが、世代交代が上手く進んでいないようだ。多くのメディアで語られているほど両チームの力の差は感じられず、可能性という意味では、今後修正可能な課題の明確さやロースターの厚みから日本にあるように思う。 今後ブラジルにどういう戦い方をするかが鍵だ。 

新戦術が多くのチームに通用することが明らかになったが、ブラジルやアメリカのように組織バレーが完成されたチームにはもっと踏み込んだチームごとの戦略が必要ではないだろうか。残念ながらこの試合ではブラジルへのそういった新しい対策は見られず、相手に思うような展開をさせてしまった。 

優勝は逃がしたものの、大会初の銀メダルは素晴らしい。選手及びスタッフの皆さん、お疲れさまでした。そしておめでとう!    

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