2016年5月31日火曜日

ポーランド戦



残念ながらストレートの完敗でした。 相手のポーランドは世界ランク2位。 とは言え、2年前の世界選手権優勝時から比べると、引退、そしてケガもあり、チーム力は落ちているように思います。 ここまで下位のチームとの戦いで2勝しているものの、両試合共にフルセットにもつれる苦戦を強いられています。 そんな中、日本にもチャンスはあったと思うのですが、この試合では実力の差を見せつけられてしまいました。 

数字を見て見ましょう。


       スパイク  サーヴ  ブロック  エラー ディグ レセプション セット  
日本      39    4     2    21   24   22     26
ポーランド      41    2      11      16   19   18     28 

石川選手、柳田選手あたりは中国戦からしっかり修正できたと思うのですが、チーム全体を見るとまだまだエラーによる失点(21)が多いですね。 ブロックでも11とやられた感がありますが、中国戦でもそうだったように、日本のブロック得点が2とあまりにも少ないのは問題だと思います。 セット最低でも3本は出していかないと、世界のトップレベルに勝つことは難しいのではないでしょうか。 個々としてだけではなく、チームとしてサーヴ、ブロック力の強化が必要だと思います。 一方、本来サーヴ力のあるポーランドですが、この試合エースたった2本。 チームがまだまだ本調子ではないことを表しています。

それにしても今日の石川選手の力のこもったスパイクは印象的でした。 20本のスパイク中14得点。 素晴らしい数字だと思います。 途中ブロックにつかまってしまう場面もありましたが、柳田選手も13本中8本と良い決定率だったと思います。 ただ、今のチームの弱点は、2人をカヴァーできる選手が不在だということ。 石川選手がレセプションで崩れた時、柳田選手がブロックにかかった時、コート中でのサポートシステムが出来ていないように感じます。 若い選手達が伸び伸びプレイできるようもっとベテランに頑張ってもらいたい。 ワールドカップでは深津選手あたりが、巧みなセットワークで上手くフォローしていたようでしたが、この大会ではプレッシャーなのかちょっと冷静さを欠いているようにも見えました。 加えて中国戦もそうだったのですが、ベンチの対応の遅さも気になります。 この試合、特に第2セット中盤、リードしながら逆転を許してしまう場面です。 コート内はかなり苦しそうで、もっと早い対応が出来ないのかと思ってしまいました。 一時的にでも交代して即戦力となれる選手の不在は、日本チームにとって今後の大きな課題だと思います。

かなり厳しい状況になってはしまいましたが、4位争いがかなり混戦になりそうなので、まだチャンスはあると思います。 今日対戦するロザーノ新監督率いるイランは、ロースターに変化はないようですが、昨シーズンよりチームにまとまりがあるように思います。 マルーフ選手の操る早い攻撃にどう対応するのか。 やはり強いサーヴで崩したいですね。 頑張れ日本!

その他の試合

カナダがオーストラリアにフルセットの末勝利。 シュミッツ選手、エドガー選手、両エースによる打ち合いは迫力ありました。


中国はヴェネズエラに圧勝。 高いブロックでヴェネズエラのパワフルな攻撃を封じました。



注目されたフランス対イランはストレートでフランスの勝利。 この試合のフランスはミスが少なく、スキのない完璧に近いバレーを見せてました。

2016年5月29日日曜日

男子最終予選中国戦




絶対落とせない中国戦、ストレートの完敗でした。 高いブロックに苦しめられることはある程予測できましたが、あれだけサーヴミスが多く、入るサーヴも機能しないと、ほぼ自滅状態。 他でどんないいプレイが出ても厳しい。 中国は消してレセプションの良いチームではないと思うのですが、入れようと意識する日本のサーヴがあまりにも弱すぎて、簡単にサイドアウトをとられ、楽な試合をさせてしまったと思います。 加えて今日も日本のレセプションはギクシャクしていました。 

数字を見て見ましょう

     スパイク  ブロック  サーヴ  エラー  デイグ  レセプション   セット
日本    44     3    3   23    22    30      37
中国    35      14              3      15       21      19         23

3セットマッチで23のエラー(中16本がサーヴミス)だと、相手がどんなチームでも勝利することはまず難しいでしょう。 また日本のブロックがたった3本。 途中ベンチの対応があっても良かったのではないでしょうか。



例えば今日のイラン対カナダ、ポーランド対フランスの試合。イランとポーランドは2セット取られてた後、スターティングメンバーをほぼ総入れ替え、全員バレーで逆転勝利しました。 もちろん日本の今の控えのロースターがそこまで充実しているのかは疑問ですが、この試合のように終始流れをつかめない内容であれば、もっと思い切った選手の起用があっても良かったのではないかと思います。

次は世界ランク2位のポーランド。 昨シーズンもそうでしたが、立ち上がりもたつく傾向があるので、調子が上がる前、試合の序盤に叩きたいですね。 サーヴが走り出すとやっかいですが、ここまでの試合を見ると決して調子は良くないと思います。 

一日休みがあるので、気分を切り替えて、頑張れ日本!



2016年5月28日土曜日

男子最終予選初日


いよいよ男子の最終予選がスタート、全日本は初戦、南米予選でアルゼンチンに破れ2位になったヴェネズエラと対戦。 結果は3-1で日本が勝利しました。

ベネズエラは持ち前のパワフルなバレーで、日本から第一セットを奪い勢いに乗ろうとしたのですが、その後は集中力を欠き、ミスが多く、日本に流れを許してしまったように思います。 逆に日本は第一セット、中々リズムがつかめず、ちょっと見ていて不安になりましたが、セットを取られた後、深津選手の巧みなセットワークも冴え、各選手徐々に調子を上げていくことが出来たと思います。 特にこの試合では柳田選手が素晴らしかったですね。 冷静にブロックをよく見た攻撃で、確実に得点を上げていました。 問題はレセプション。 柳田選手と石川選手、そして今日は永野選手もあまり安定してなかったように思います。 今のチームの攻撃の中心がアウトサイドの若い二人でもあるので、彼らの負担を軽くする意味でも、レセプションのできる選手をオポジットのポジションに入れる選択があっても良いのではないかと思います。 ロースターに入っていませんが、経験のある越川選手あたりが最適かと個人的に思ったりします。 

数字をみると

       スパイク ブロック サーヴ エラー(失点) ディグ レセプション セット
日本      56   11    7   26              27             28                 42
ヴェネズエラ          44            8               8           27              22             35                 34

約1セット分のミス、そしてやはりレセプションの悪さが目立ちます。 



その他の試合、まず注目のアジア対決はイランがオーストラリアに快勝。 ロザーノ監督による新体制になったイラン・チームですが、ロースターはほぼ変わらず。 昨シーズン、どこかギクシャクしたところを見せてましたが、この試合ではマルーフ選手の絶妙なトスワークを軸に、本来の力を出せていたようでした。 一方のオーストラリアはベテランを戻しているようでしたが、レセプションがかなり厳しかったですね。
  


フランス対中国はフランスが勝利。予想ではフランスが圧倒するかと思いましたが、途中フルセットにもつれるのではと思うほど、中国がフランスを追い詰めました。 ポイントは中国のブロック。 日本も気をつけたいです。
 


カナダ対ポーランドはフルセットの末、ポーランドが勝利。 非常に残念だったのは第3セット、 女子の試合でも見られたような新しいシステムによると思えるトラブルが、また発生してしまったこと。 後半カナダが3点リードした大事な場面、カナダのメンバーチェンジが受け入れられず、セッターをコートに戻すことが出来ませんでした。 動揺した選手とベンチ、明らかにゲームの流れが代わり、カナダはセットを落としてしまいます。 このシステムは今後是非見直しをしてほしいです。
ポーランドはエンジンのかかりが遅く、この試合苦戦しました。 第3セットを取られていたら危なかったのではと思いますが、後半の勝負どころで得意のサーヴがよく走ってました。 一方のカナダはケガからの復帰に時間がかかっていたエースのシュミッツ選手が復活しつつあるように思います。 昨シーズンより明らかに強いので、日本は要注意。



女子同様混戦になりそうなので、日本は勝てる試合ではしっかり3ポイント、負け試合でも何とか1ポイントを取れるよう頑張ってほしいですね。

2016年5月27日金曜日

女子最終予選を振り返る

いろんなところで、最終予選を振り返る記事を見かけるので、自分なりの感想を勝手に書かせていただくことにしました。

まず世界ランキングだけでこの大会をに見ると、5位の日本が優勝というのが予測できたと思うのですが、例えば世界ランキング14位のオランダが2位の成績だったように、国際大会の試合に出ないとポイントがとれないFIVBのランキングシステム、そして力が近攻している現在の女子バレーで、そのランキングはほとんどあてになりません。

昨年のヨーロッパ選手権、そして今年のオリンピック・ヨーロッパ予選で他の強豪を抑えて2位、ドイツ女子ナショナルチームを率いたイタリア人監督、ジオバーニ氏が昨年監督に就任して以来、オレンジ旋風を巻き起こしているオランダ・チームを個人的には、この大会の優勝候補と上げていました。 しかし韓国に敗退、そして日本に苦戦。 そこにはアジアのチームと対戦経験のあまりない選手が多いということが、少なからず影響していたのではないでしょうか。 逆にキイ・プレイヤーの多くがトルコ・リーグでプレイしいるため、同じリーグで活躍する韓国のキム選手は戦い方を良く知っていたように感じます。

優勝したイタリアは、昨年のヨーロッパ選手権ではまさかの7位、今年のオリンピック予選でも予選ポーランドやベルギーにフルセットとなるギリギリの勝利でこの大会への参加権を得ました。 ベテランのキャプテン、デル・コーレ選手を軸としながらも、今回の大会では、これまで中心であったボゼッティ選手他が外れ、昨年までと少し違った、若い力を加えたロースターで、より攻撃的チームという印象を受けました。  負けてしまったオランダ戦を見ると、ほとんど出番のなかったピッチニーニ選手より、ボゼッティ選手を控えにおいた方が、崩れた場面、チームがより安定したのではと思いましたが、途中交代で入る若い選手達の力に層の厚さを感じます。 若手がミスを無くし、レセプションが安定すれば、強くなりそうです。 それにしてもセッターのORRO選手とオポジットのEGONU選手の17歳コンビは末恐ろしい存在です。

日本に勝利した韓国はキム選手が一皮向けた感がありました。 プレイ自体以前ほどの圧倒的凄さは感じないものの、ミスが少なくなり、エースという立場だけでなく、リーダーとしてチームをしっかりまとめていたと思います。 ただ、キム選手を温存して戦ったドミニカ戦で敗れたように、後任は出てきておらず、まだまだ勝敗はすべてキム選手の肩にかかっているとも言えると思います。

これから新旧後退を迎えるであろうタイ・チーム。 残念ながらオリンピックの出場権を逃がしてしまいましたが、若い選手の活躍が東京オリンピックでは中国と並んで日本にとって怖い存在になるのではと予感させてくれました。 名セッター、NOOTSARA選手の後任とも言えるPORNPUN選手のプレイは、正直その安定感とトス回しで同年代の宮下選手を上回っていたように思います。 速攻から両サイドへの高いトスも打ち切れるミドルのTHATDAO選手や日本の古賀選手を思わせるアウトサイドのAJCHARAPORN選手など、熟年のコンビバレーもさることながら、若手選手の台頭が目立っていたように思います。

そして日本。いろんな課題が見えたとは思いますが、大きなポイントはやはりセッターとサーヴだと思います。 セッターに関してはこの大会で見えたことではなく、竹下選手の引退以降ずっと続いていることなので、正直、真鍋監督は迷走してしまっているのではと思ってしまいます。 宮下選手は素晴らしい才能を持ったプレイヤーで、選手としての成長も見られると思います。 しかしここ数年全日本チームでのプレイを見ていて、セッターとしてのスタイルの変化はほとんど見ることが出来ません。 セッターとリベロを育てるという監督のコメントを見かけるのですが、若いとは言え、14歳から日本のVリーグでプレイし、ある意味自分のスタイルをすでに確立しつつある宮下選手を全日本でどう育てるのか、具体的部分があまり見えてきません。 

宮下選手は非常に攻撃的セッターだと私は思います。 試合の流れを読み、チームとして攻撃を組み立てていくセットワークではなく、自分も含めた個人技でその時その時の点を取っていくタイプで、トス・フェイントが多く、おとりを使ってブロックをふるより、トスのスピードで勝負するところにそれが現れていると思います。 実際サーヴやブロックでもポイントを取れるプレイヤーなので、チームには十分貢献できているのですが、そのスタイルが全日本の中では上手くかみ合っていないように思います。

現在のチームには得点力を持った選手が揃っています。 もちろんブロックにしっかり2枚以上付かれると木村選手や長岡選手に頼ざる得ないと思いますが、一枚半以下であれば、どの選手も十分抜く力を持っているように思います。 相手を欺き、各選手の持ち味を活かせるセット。 技術的なことではなくて、そういった思考を変えたスタイルの見直しが、今の宮下選手には必要なのではないかと思います。 いくらトスの高さを修正したり、もっとクイックの数を増やすなどといったような支持が出ても、セッターとしての考え方が変わらないないと、結局は単発的な修正で終わり、その後はまた同じことの繰り返しになってしまうように感じます。 オランダ戦で起用された田代選手はそういった意味で違った日本のバレーを見せてくれて新鮮でした。 とは言え、リオ、そして東京オリンピックでメダルを目指すためには、サーヴ、ブロック、そしてディフェンス力で抜きに出ている宮下選手は、絶対必要な存在だと思うので、是非頑張ってほしいです。  

そしてサーヴ。 日本の武器になるべく、サーヴがこの大会ではほとんど機能していなかったように思います。 緊張や硬さから出てしまったのか、肝心な場面でのミスも目立ちました。 日本がメダルを取るためには、サーブ部門のトップ10に最低3名が入るのが条件だと思います。

残念ながら期待された古賀選手、昨年のような活躍を見ることは出来ませんでした。 昨シーズンと比べると、この大会では勝負する以前に最初から雰囲気に飲まれてしまっているような目をしていたように感じます。 プレッシャーはあると思いますが、まだこれからグランプリもあるので、失敗を恐れず、伸び伸びとプレイし調子を上げてほしいと願います。

今シーズンのチームは、2枚のミドルブロック、そしてオポジットにエースを置くという男子でいうスタンダードなフォーメーションに落ち着いたことで、ブロックとレシーブの関係は昨年より遥かによくなっているように思います。 またオポジットの長岡選手は、得意のライト攻撃を活かせるので得点力が上がっているように思います。 あとはレシーブで上げたラリーからの攻撃をどう組み立て得点にしていくか。 そこが回り始めれば、メダルに近ずくことができるのではないでしょうか。

まもなくスタートするグランプリではブラジル、ロシアといったオリンピックで同じプールのチームや、アメリカ、セルビアといった強豪とも対戦できるので、いろんな可能性を試しながら、課題の修正、そして少しでも調子をあげて、リオに備えてもらいたいと思います。

頑張れ日本!     


   


2016年5月23日月曜日

女子ロシアチームからベテランが引退

ロシアの女子ナショナルチームで長年活躍したガモバ選手とソコロヴァ選手が引退を発表。
ガモバ選手は2000年から2012年の4回、ソコロバ選手は1996年から5回のオリンピックに出場し、共に2つの銀メダル(2000年、2004年)、世界選手権でも2つの金メダル(2006年、2010年)を獲得。国際大会、そして欧州クラヴ・リーグでもMVPにも輝いたロシアの女子バレー史に残るべきプレイヤーだった。


リオ・オリンピック、女子バレー・プール分け発表

女子バレーは予選全試合が終わり、いよいよリオ・オリンピックのプール分けが発表されました。 日本は開催国のブラジル、ロシア、韓国、アルゼンチン、そしてカメルーンと同じプールA.  プールBはアメリカ、中国、セルビア、イタリア、オランダ、そしてプエルトリコ。 各プール6チーム中、予選を勝ち抜いた4チームが、クウォーター・ファイナルへと進出します。 女子バレーボールの試合は8月6日から21日の期間行われる予定。






2016年5月22日日曜日

女子最終予選オランダ戦



いよいよ最終戦、結果は3-2で勝ちましたが、両チームともにミスが多く、波のある緊張感のない試合だったように思います。 すでにオリンピック出場権獲得を決めていたので、モチベーションが上がらないのはわかりますが、とはいえオリンピックを控えた国際大会。 もう少し気の入った試合で大会を締めくくってほしかったのが正直なところです。

そんな中日本の収穫は先発で起用されたセッターの田代選手とレフトの鍋谷選手。 まず田代選手は宮下選手とは全く異なった存在感をこの試合でしっかりアピール、控えではないオプションとなる可能性を十分見せてくれていたように思います。  試合が進むにつれ各選手の攻撃の力をしっかり引き出し、(特に島村選手)、幅の広い攻撃展開が出来ていたように思います。 鍋谷選手も他のアタッカーとは違った魅力を落ち着いたプレーでアピール、また後衛でも素晴らしいディフェンスを見せていました。 途中で入ったリベロの丸山選手も安定したプレイで守りを固めてくれていたように思います。

韓国がドミニカ共和国戦でキム選手を温存し敗れたため、この大会日本はアジアでトップという結果になりました。 とはいえ、その韓国に完敗、タイにも内容は負け試合でアジア勢に振るわなかったことは事実としてしっかり受け止めるべきだと思います。

オリンピック出場権は取れたとはいえ、日本の課題が浮き彫りにされた大会だったと思います。 このままでは、明らかに中国、ブラジル、アメリカ、そしてロシアのような強豪に勝つのは無理。 あまり時間はありませんが、グランプリもあるので、しっかり修正していってほしいと思います。

まずはお疲れさまでした。


2016年5月21日土曜日

女子最終予選イタリア戦



勝ってほしかったですが、ひとまずはオリンピック出場権獲得、おめでとうございます。 この試合のイタリアはミスも多く、あまり本調子が出ていなかったので、ストレートで勝てるかと思いましたが、ベテランがしっかり若手をまとめ、さすがの底地を発揮していたように思います。 

日本は前半いい感じでスタートしたのですが、中盤からミスが出始め、攻撃が単純になってしまい、イタリアの高いブロックにつかまってしまいました。 イタリアの25本のブロックポイントという数字がそれを表していると思います。 そんな中、攻守に素晴らしかったのが木村選手。 あれだけしっかり2枚のブロックにつかれながらも、ただ気迫だけではなく、冷静な判断とテクニックで確実に点を取るプレイは素晴らしかったですね。 レセプションも終始とても安定していたように思います。 ただ、いくら調子がいいとはいえ、ある程度は他の選手の存在もアピールしていかないと、ゲームの中で相手に対応してくる能力のあるイタリアのようなチームから、フルセットの試合を勝ちぬくのは、やはり困難だとこの試合を見て痛感しました。 また日本らしからぬつなぎの部分でのコミュニケーション・ミスがこの試合何度かあたように思います。 おそらく緊張による硬さだとは思いますが、ああいったミスは流れを変えてしまう恐れもあるので、しっかり確認していってほしいと思います。 

最終戦の相手は欧州で昨年からオレンジ旋風を巻き起こしているオランダ。 この大会で最も安定したセッターと決定力のあるオポジットを持つチームだと思います。 ラリー中も巧みな攻撃を仕掛けてくるので、ブロックの的は絞りずらいかと思います。 ただレセプションが崩れることが多々あるので、まず日本のサーヴ。 同時に韓国戦で見られたように、フェイントへの対応もあまりよくないように思います。 強弱をつけた攻撃がカギになるかもしれません。 ぜひ勝利して大会を締めくくってもらいたいですね。

頑張れニッポン!



2016年5月20日金曜日

女子最終予選ドミニカ共和国戦



日本にとって絶対に落とせない試合、まずはストレートで勝ててよかったです。 韓国戦やタイ戦と比べるとかなり硬さが取れたようで、特に序盤の内容は良かったように思います。 高さと幅を利かせたトスが木村選手に良く上がっていたので、この試合では自然に決定率も上がっていたのではないかと思います。 また前2戦で不調だったリベロの佐藤選手も少し調子を取り戻せていたのではないでしょうか。 どうしても後半競った展開になってしまうと冷静さを欠いたプレイが出てしまい、危ない展開になりそうでしたが、この試合ではドミニカ共和国のミスにかなり助けられました。 あと途中から出た長岡選手の活躍も素晴らしかったです。 ただ、この試合で目立ったのは相手のフェイントによるポイントの多さ。 それに対する具体的対応があまり見られなかったように思います。 

ここまでの試合を通して感じるのは、攻撃面でもう少し荒木選手を上手く使えると、両サイドへの負担が減ってくるのではということ。 特にセンターからの攻撃がまだまだ少ないように思います。 あと他のチームに比べブロックカバーが甘いように感じるのは私だけでしょうか。 まだまだ動きが硬く本来のプレイが出来ていないのかもしれません。  

今日の相手はイタリア。 高さとパワーがあるのですが、若い選手も多いので、昨日のオランダ戦のようにもろさも見られます。 勢いに乗る前に叩いてほしいです。 要注意はベテランのデルコーレ選手。 ラリー中、厳しいところでは必ず決めてくるので、マークが必要。 相手のミドルが高いので、島村選手に是非復帰してもらいたいと思います。

頑張れ日本! 



2016年5月18日水曜日

女子最終予選タイ戦



いろんな意味で厳しい試合でした。 ただ明確だったのはこの試合では、タイがすべてにおいて日本を上回ったということ。 特に今日はレセプションが素晴らしく、得意のスピードと高さのあるミドルからの攻撃が走っていました。 緊張のせいか、日本は最初から動きが硬く、なかなか思うようなプレイが出来なかったように思います。 そんな中、木村選手は終始チームをリラックスさせるかのような笑顔、そして第4セットの勝負どころで、キャプテンらしいプレイを見せていました。 アタックが決まらなくても頭を下げることなく、安定したレセプションでチームをしっかり支えていたと思います。 

残念だったのは何度となくゲームの中断を余儀なくされたテクニカルな問題及びそれに対するベンチの対応と審判の判断。 ルールはルールなので仕方ないとは言え、この大会でタブレットによるメンバーチェンジ時のトラブルが他の試合でも見られます。 もちろんそれに慣れているチーム、なれていないチームの間で差が出てしまっているのかもしれませんが、システムによるトラブルも十分考えられるのではないでしょうか。 プレイとは関係ない、そういった部分でのストレスを、親善試合ならともかく、こういったオリンピックをかけた国際大会で参加チームがかけられてしまうというのはどうかと思います。 まして今回のように、レッドカードという、バレーボールの試合ではほとんど見られないような結果の引き金なるようなことは、決してあってはならないことだと個人的に思います。 (ただ最初のレッドカードは、2回のチャレンジを使いきった後のコールとしつこい抗議に対するものだったと思われるので、取られても仕方がないと思います) もちろん監督、コーチ陣にも責任があり 、あれだけリードしていたので、抗議は後回しにしてゲームに集中していれば違った結果になっていたとは思いますが、、第4セットのセットポイントでもタイチームのメンバーチェンジが受け入れられずセットを落とす致命傷となったことも考えると、最終セットでのタイベンチの反応は理解できないことではないと思います。 国際大会経験豊富なタイチームのこういったトラブルは、これまでほとんど見たことがないので、明らかに新しいシステムへの対応から起こってしまったことだと思われます。 テクニカルサポートを提供する等、もう少し違った対応が開催者側からあっても良かったのではないかと思います。 結果日本に勝利を導くことになりましたが、こういった勝利は日本の選手にとっても、あまりしっくりしないと思いますし、何より素晴らしいプレイを見せてくれたタイチームの選手がとても気の毒でなりません。 今回のような新しいシステムの導入は、今後しっかり見直し、しかるべき対応を考えていただきたいと思います。 同時に、ぜひ残りの試合、両チームに勝利してもらい、共ににオリンピックに行って、もう一度戦ってほしいと思います。

日本はこれからパワーバレーチームとの戦いになります。 粘りのある本来のバレーが出来れば勝機はある。 テレビのモニターからでも、不安を顔に出してしまっている選手が何人か見られるので、まずは結果を考えず、試合、そしてプレイに集中。 緊張とリラックスのバランスがカギ!


  

2016年5月17日火曜日

女子最終予選韓国戦

長らくお休みをしてました。すみません。 

女子の最終予選、3試合が終わり日本は2勝1敗、アジア代表権をかけた韓国との試合は残念ながら3-1で敗れてしまいました。 

今回のオリンピック・サイクル、日本はM1、ハイブリッド6といった新しいフォーメーションを試しながらも、最終的には戦略思考ではなく、現ロースターにおいて、各選手の持つ力を最大限に生かすことが出来ると思える、現代バレーで最もオーソドックスといえるフォーメーションに、遠回りしながらも、落ち着いたようです。 結果、ブロック、そしてオポジットに入る選手の攻撃が昨年までより強化されたのではないでしょうか。 欲を言えば、もう少し時間をかけ、このフォーメーションでチームを完成させていただきたかった。 中国をはじめとする他の強豪の多くが、4年をかけチームを作り上げてきていることを考えると、日本は大きく遅れを取ってしまったように感じてしまいます。

そんな中、気になっていたのが、安定しなかったセッター・ポジション。 結局宮下選手に落ち着いたように見えますが、ここまでの試合を見る限り、成長は見えるものの、ゲームメイク以前に、まだまだトスそのものに安定感がないように思います。 セット以外の部分での貢献は素晴らしいと思うのですが、日本が最も必要とするラリー中の攻撃時のバタつき、その組み立て以前にトスが雑になってしまい、同時に高さを活かせる選手に対してのトスの質が特に安定しないように思います。 日本チームの両サイドに入る選手のプレイが安定しないことにも少なからず影響を及ぼしているのではないでしょうか。 加えてこの試合では、特に第一セット、ミドルの選手を全くといっていいほど使うことが出来なかったことが、サイドアッタッカーへ負担をかけてしまっていたように感じます。 それが後半のゲームの組み立てにも大きく影響してしまっていたのではないでしょうか。 本人のコメントには,この試合3つのトスミスとありましたが、それ以外のもっと細かい部分のミスを、本人、またチームがどう捕らえているのか、個人的に興味深いところです。 

体格で劣る日本にとって各アタッカーの持つ最大限の力を引き出す正確なトスワークと状況に応じた巧みな攻撃を組み立てることのできるセッターの存在は絶対不可欠。 竹下選手以来、まだ日本にはそういった選手が不在のように思います。 この大会イタリアには17歳のセッターが素晴らしいプレイをみせていますが、日本ももっと基礎レベルで若いセッターの育成が必要なのではないでしょうか。 

またこの試合で日本の失点が25. ほぼ1セットを韓国にプレゼントしたことになります。 特に20点目以降の失点がこの試合では目立ちました。 今後の試合で修正が必要だと思います。 

一方の韓国、昨年までと違い、キム選手のリーダーとしての成長が強いチームワークを生み出しているように感じられます。 一時期の凄さは(オランダ戦は凄かったですが)影を潜めているものの、肝心なところでの決定力とそのリーダーシップでチームから絶対の信頼をうけ、若い選手の力を引き出しているように思います。 この試合では往年のチームにあったようなディフェンスの粘りも素晴らしかった。 そしてオランダを苦しめたサーヴ力。 日本も見事にやられてしまいました。

今日の対戦相手のタイは、これまでの試合を見る限り、一時期の勢いはないように感じます。 オヌマー選手もジャンプサーヴをしなくなったので、サーヴもそれほど怖くないように思います。 センターからの早い攻撃には要注意ですが、しっかりサーヴで崩していけば必ず勝てると思います。

頑張れ日本!