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2016年7月17日日曜日

ワールドリーグ、セルビア優勝

                                                                                                                         Photo By FIVB

ポーランドのクラコフで行われたワールドリーグの決勝、セルビア対ブラジルは3-0(25-22、25-22、25-21)のストレートでセルビアが勝利し大会初優勝を飾りました。

オリンピック・ヨーロッパ予選でまさかのセミファイナル敗退、オリンピックへの出場を逃がし、セルビアチームが今季どんなモチベーションでこの大会に臨むのか注目してましたが、予選からロシア、ブラジルといった強豪をことごとく下し、圧倒的な強さでチームの結束とレベルアップが感じられる試合を見せてくれました。 監督に就任して2年目のグルビッチ監督が、この3ヶ月過酷なトレーニングの積み重ねだったとコメントしてましたが、その成果がしっかり結果に現れたように思います。 特にチームとしてのサーヴ力の部分では抜きでていたのではないでしょうか。オリンピックに向け高い完成度をこの大会で見せていた優勝候補のブラジルすら圧倒された試合だったと思います。 エースのタナスエビッチ選手が膝のケガのため決勝ラウンドには参加してませんでしたが、その穴を埋める控え選手の層の厚さにも驚かされました。 試合後、「この試合、完璧である必要はない。 各選手のハート&ソウルでここまでこれたんだから、自分達のためにこの試合でもそれを出し切るようにと選手につたえました」というグルビッチ監督のコメントが印象的でした。 残念ながらリオで彼らのプレイを見ることは出来ませんが、セルビアはグループ3で優勝したスロヴェニア同様、すでに4年後の東京に向け、順調なスタートを切ったといえるのではないでしょうか。

                                                                                                                     Photo By FIVB

3決定戦はフランスがイタリアをストレート(25-23、25-21、25-20)で破り、銅メダルを獲得しました。 

Dream Team
MVP - Marko Ivovic (Serbia)
Best Outside Spiker - Marko Ivovic (Serbia)
Best Outside Spiker - Antonin Rouzier (France)
Best Middle Blocker - Mauricio (Brazil)
Best Middle Blocker - Srecko Lisinac (Serbia)
Best Libero - Jenia Grebennikov (France)
Best Setter - Simona Giannelli (Italy)
Best Opposite - Wallace (Brazil)


2016年7月3日日曜日

WLグループ3決勝


ワールドリーグ、グループ3の決勝は、世界選手権3位の地元ドイツと昨年のヨーロピアン選手権準優勝のスロヴェニアの戦いになりました。 結果は3-1(25-19, 25-18, 21-15, 25-20)でスロヴァニアが勝利し、大会初出場で優勝を飾りました。 スロヴァニアはアンドレア・ジアーニ監督が就任以来、近年最も成長を遂げたチームのひとつ。グループ2に行ってもすぐに優勝できそうなくらい強いと思います。 こういったチーム強化の成功例は日本も是非参考にしていただきたいものです。

2016年6月16日木曜日

ワールドリーグ開幕

いよいよワールドリーグがスタートしました。 リオ・デ・ジャネイロで行わているグループ1のプールB1の初戦、まず地元ブラジルがイランと対戦。 結果は3-0でブラジルが勝利。 昨年セミファイナル進出を逃がしたブラジルは、その後ワールドカップにも不参加だったため、今季の仕上がりが気になりましたが、ほぼ今のベストメンバーと思えるラインナップで臨んだこの試合、さすがのブラジルらしい、隙のないとてもソリッドなバレーを見せてくれました。 昔のチームほど派手さは無いものの、一つ一つのプレイが確実でシステムも徹底され、また各プレイヤーの状況判断力と対応力が素晴らしいと思います。 第3セットこそ接戦にはなりますが、ブラジルの快勝でした。



第2試合のアメリア対アルゼンチンは3-1でアメリカが勝利。 どのセットも競った戦いになりましたが、この試合のアルゼンチンはサーヴミスが多く、最後までリズムに乗り切れなかったように思います。 ただ昨年のワールドカップとはかなり違うラインナップで、ファラスコ監督は若い選手や控えの選手を試しているようにも見えました。 エースのコンテ選手はケガのため欠場でしたが、国際大会デビューした20歳のオポジット、リマ選手の活躍を見ると今後が楽しみだと思います。 途中タブレットのトラブルでアルゼンチンの選手交代が認められなかった場面、ファラスコ監督の"I don't care about the problem of the iPad.  I care to win"という言葉がとても印象的でした。一方のアメリカは先月の日本との親善試合とは変わって、ほぼベストなラインナップ。 ミスが多くまだ本調子ではないようにも見えましたが、さすがに各選手の能力が高く、得意のビックを多用した攻撃も上手く機能していたと思います。  



過去のデータからワールドリーグを征するチームが、その年のオリンピックの金に輝く可能性が高いそうです。 今年はどうなるのかとても楽しみです。 
  

2015年8月18日火曜日

ワールドリーグを振り返る

遅くなってしまったが今年のワールドリーグを振り返ってみたい。

近年の男子バレーは各国際大会の結果を見ればわかる通り、世界のベスト8くらいまでに入るチームの力が均衡し、そのどのチームがどの大会で優勝してもおかしくないのが現状。同時にそこからトップ12くらいまでのチームとの力の差もかなりちじまりつつあるように思う。今回のワールドリーグはまさにその現状を明確に表す結果となった。

優勝したフランスは、昨年の世界選手権4位と間違いなく力を持ったチームだが、世界ランキングは12位、まさかグループ2から勝ち上げって優勝するとは誰もが予想していなかったのではないだろうか。もちろんエンガぺス選手のような今季セリエA1で優勝したクラヴチームで活躍するスターや世界トップ・リベロ、グレベニコフ選手他個々の選手の素晴らしい活躍もあったが、優勝の裏には予選から見せたチームとして常に力を出し切れる安定感にあったように思う。

予選ラウンド、グループ1で圧倒的強さを見せ、昨年に続き優勝かと思われたアメリカは、後半イランに2敗した後、それまでなかったアップダウンを決勝ラウンドでも引きずり、3位に留まった。チーム内で問題が起こってしまったイタリアはさておき、ブラジル、セルビア、ポーランドと力を持ったチームがなかなかリーグを通してピークの力を維持できず、星を落としあった。そんな中フランスはアメリカに敗れたものの、予選全勝、決勝ラウンドでも最も安定した力を見せていたように思う。相手とどう戦うという以前に自分たちの最高レベルのバレーを大会を通して持続できた結果ではないだろうか。

現代の男子バレーではサーブ力、そしてレセプションの技術がどのエリアより要求されてる。力の競ったチーム同士の戦いとなった決勝ラウンドで、試合の行方を決めたのはやはりそのサーヴとレセプションだった。もちろん、ケガを負った選手の欠場もあったが、ブラジルがベスト4に残れなかったのにはサーヴが安定しなかったことが大きい。おそらくチームとして最強のサーヴ力を持っているでだろうアメリカも負けた試合では強いサーヴが入っていない。決勝でフランスに敗れたセルビアもセミファイナルで見せたサーヴ力と安定したレセプションを決勝では維持できていなかったように思う。 ワールドカップ、そしてオリンピックに向け、各チームさらにそこを強化してくることは間違いない。

そんな中、今日本がどこの位置にあるかと考えると、まだまだ、グループ1には遠いレベルにあるように思う。高さやパワーだけでなく、技術で世界に追いつかなければならない要素も多い中、やはり圧倒的に弱いのはサーヴ。アジア選手権での優勝は素晴らしいが、その試合を見てもワールドリーグ、特に決勝ラウンドに進んだチームと比べるとレベルの差は明らかだ。柳田選手、石川選手といった若い選手は世界レベルで通用するサーヴを持っていると思うが、世界のトップ12に入るためには最低でもあと2人、出きれば3人、同レベル、もしくはそれ以上のサーヴが打てる選手がコートの中に必要だ。つないで決めるという日本の伝統バレーは素晴らしいと思うし、もちろんなくてはならない要素ではあるが、現代男子バレーにおいて、得点力、そして相手にプレッシャーをかけられる安定したサーヴ力を持った選手の育成は最大のプライオリティになるべき。極端ではあるが、どんなに他の技術でたけていても、サーヴ力がない選手は代表に選択されるべきではないさえと思う。それくらい徹底された強化が行われないと、日本の未来は厳しいのではないだろうか。

日本チームを語られるとき最初に出るのが世界との身長差、そして確かに今のバレーのルールは身長の大きい選手、チーム有利になっているように思う。しかし、サーヴはその身長以外の部分で〔もちろん高いに越したことは無いが)個人技として十分力を出せるエリアだ。 バレーボールはサーヴで始まり、そしてサーブで終わらせることも出来る。ぜひ強化し世界を驚かせてほしい。

最後に来年6月17日から7月17日の期間で行われる2016年ワールドリーグのフォーミュラが発表されたので少し触れたい。

本来であれば、今回グループ1で最下位となったロシアとグループ2で優勝したフランスが入れ替わるはずだが、来年はグループ1の枠が8から12チームへと広げられることとなった。グループ1の12チームはセルビア、アメリカ、ポーランド、イタリア、ブラジル、イラン、オーストラリア、ロシア、グループ2からワイルドカードとしてブルガリア、アルゼンチン、ベルギー、そして優勝したフランス。グループ2には今回のワールドリーグで13位から24位までの12チーム、日本、オランダ、カナダ、フィンランド、チョコ、キューバ、韓国、ポルトガル、ワイルドカードのトルコ、スロヴァキア、中国、そしてグループ3で優勝したエジプト。グループ3の8チームはまだ発表されていない。

これまでとの大きな違いはプールが週ごとに代わリ、期間が短くなっていること。女子のワールドグランプリに近い。グループ1の決勝はトップ5チームとホストのを含めた6チームによって、グループ2,3の決勝はトップ3チームとホストの各4チームによって行われる。グループ2から1への決勝進出はない。 各ホストは追って発表される。





2015年7月19日日曜日

フランス初優勝!

ブラジルのリオで行われた第26回ワールドリーグの決勝、フランス対セルビアはフランスが3-0のストレートで勝ち、初優勝を飾った。

数字が表すとおり、今日のセルビアはエースのタナスエビッチを始め、レセプションでもミスが目立ち、これまでの試合で見せた力を出すことは出来なかった。一方のフランスはエース、エンガペス選手がサーヴ、アタックで大活躍。ルイジエ選手と共にチームをリードした。しかし攻撃もさることながら、強いフランスのバレーを支えているのはリベロのグレベニコフ選手を中心にした硬いディフェンスとセッター、トニユッティ選手の早くて多彩なトスワークだと思う。この大会、負けはアメリカ戦の1敗のみという素晴らしい成績で優勝となった。




3位決定戦はアメリカがストレートでポーランドを下しブロンズメダルを獲得した。

今日のアメリカはスタートから緊張感とエネルギー満ち溢れるようなプレイでポーランドにプレッシャーをかけた。特にこの試合ではサーヴミスが少なく、ポーランドのレセプションを苦しませた。一方のポーランドは珍しく、キャプテン、クビアック選手の調子が上がらず、途中交代。同時にエース、クーレック選手もミスを連発し、コートを離れることになる。控えの選手が健闘し、接戦となるが、アメリカの勢いを止めることが出来ず、第3セットも後半リードするものの、逆転負け、メダルを逃がした。




以下個人賞

• 1st Best Outside Spiker: 

  Earvin Ngapeth (FRA)
• 2nd Best Outside Spiker:  
  Michal Kubiak (POL)
• 1st Best Middle Blocker: 
  Maxwell Holt (USA)
• 2nd Best Middle Blocker: 
  Srecko Lisinac (SRB)
• Best Libero:
        Pawel Zatorski (POL)
• Best Setter:
        Benjamin Toniutti (FRA)
• Opposite Spiker:
  Aleksandar Atanasijevic (SRB)
• MVP: 
Earvin Ngapeth (FRA)

2015年7月18日土曜日

ワールドリーグ決勝はセルビア対フランス!

ワールドリーグのセミファイナル第1試合、セルビア対アメリカはフルセット大熱戦の末、セルビアが勝利。

決勝ラウンド、試合によって非常にムラのあるプレイを見せてしまっているアメリカは、いつもの調子がでないままセルビアに2セットを連取される。しかし、スーパーエースのアンダーソン選手がチームを引っ張り、レセプションが崩れ始めたセルビアから続く2セットを取り返し、試合をフルセットへと持ち込む。途中10-4と大きくリードするが、不運なネットタッチコールやミスで、粘るセルビアに追いつかれてしまう。そしてポーランド戦最終セット同様、グルビッチ監督のピンチサーバー起用(オコリッチ選手)が功を奏し、アメリカのレセプションを崩し連続ポイントで逆転勝利する。エース、タナスエビッチ選手の活躍もさることながら、今日のセルビアはコバセビッチ兄弟を中心に攻守に手堅いバレーで強さを発揮した。逆にアメリカは、予選ラウンドで見せた圧倒的強さを残念ながらまだこの決勝ラウンドで出せていないように思う。







第2試合のフランス対ポーランドもフルセットになる大接戦。結果はフランスが勝利し明日の決勝進出を決めた。

今日のフランスは非常に集中しミスも少なく、特に序盤、ポーランドに全くスキを与えなかった。途中、ティリー選手が負傷し、ベンチへ下がるアクシデントがあり、代わりにマーシャル選手を投入。若干ギクシャクする場面も見せるが、ルイジエ選手とエンガペス選手がチームを引っ張り、接戦を制した。ポーランドは今日もクーレック選手が打ちまくり、内容としてはほぼ互角の戦い。ただこの試合ではフランスに比べ若干ミスが多かったように思う。 

明日の決勝はおそらく誰もが予想していなかったフランス対セルビア。3位決定戦はアメリカ対ポーランドとなった。


2015年7月17日金曜日

ブラジル、セミファイナル進出ならず

ワールドリーグ決勝ラウンド3日目、第1試合のアメリカ対フランスは、3-1でアメリカが勝利。

結果ブラジルのセミファイナルへの進出はなくなった。昨日とうって変わってチームが一体化した強さを見せたアメリカは、第3セットこそフランスに逆転を許しセットを取られるが、終始試合をリードした。マットアンダーソン選手だけに頼らず、他の選手が個々本来の力を出せば、現在アメリカは間違いなく世界トップチームだと思う。ブラジル戦で見せたように、全く機能しなくなってしまう選手が出てしまうのが今の課題ではないだろうか。逆にブラジル戦で素晴らしいバレーを見せたフランスは、この試合ではセッターのトニウティ選手とオポジットのルイジエ選手の調子が上がらず、いつもの彼ららしさを発揮することが出来なかった。






第2試合は既にセミファイナル進出を決めているポーランド対セルビア。 結果は3-2でセルビアの逆転勝ち。

初戦を落とし、あとのないセルビアは第1セットを簡単に落としてしまう。しかしその後エースのタナスエビッチ選手にエンジンがかかり、ポーランドのエース、クーレック選手とパワフルな打ち合いによる迫力のシーソーゲームで試合はフルセットへと持ち込まれる。最終セット接戦の末迎えたマッチポイント、セルビアのピンチサーバー起用がこの試合の勝利を決める。結果、イタリアはセミファイナルの進出ならず。

明日のセミファイナルはアメリカ対セルビア、ポーランド対フランスという組み合わせになった。




ワールドリーグ決勝ラウンド、ブラジル、ポーランドが勝利

ワールドリーグ決勝ラウンドの2日目の第1試合、ブラジル対アメリカはブラジルが勝ち何とかセミファイナルへの希望をつないだ。あとが無くなりプレッシャーがかかったのか、今日のブラジルはミスが多が多かった〔特にサーヴ)。そんな中素晴らしい活躍をしたのが若いルカレリ選手。アメリカのエースアンダーソン選手と彼の打ち合い的な試合内容となった。一方のアメリカもホルト選手やゃサンダース選手の調子が上がらず苦戦。最後までのチームとしての本来の力を発揮できなかった。








続く第2試合、ポーランド対イタリアはポーランドが勝利。この大会で攻守ともに最も安定した力を見せているポーランド。今日は第2セットと第3セットで乱れ、イタリアに押される場面があったものの、効果的メンバーチェンジを交え持ち直し、イタリアを振り切った。 


2015年7月15日水曜日

フランス、イタリアが勝利

ワールドリーグ決勝ラウンドのオープニングマッチは、フランスが地元ブラジルを破リ、初戦金星を上げた。

昨年の世界選手権、セミファイナル以来の顔合わせとなったこの試合、スローなスタートをきったフランスは、ブラジルのブロックに苦しみ序盤大きくリードされる。しかし粘りずよいディフェンスでチャンスをうかがうフランスのサーヴ、オフェンスに徐々にエンジンがかかり始める。第1セットこそ取られるものの その後勢いに乗ったフランスが続く3セットを連取し、後半ミスの出始めたブラジルを振り切った。フランスのグレベニコフ選手とブラジルのセルジオ選手による男子バーレ新旧のベストリベロ対決としても見ごたえある試合だった。

ブラジルは明日のアメリカ戦に勝たないとセミファイナルへの進出はなくなる。






第2試合のイタリア対セルビアはフルセットの末イタリアが勝利。中心選手を含む4人の選手を失った決勝ラウンドのイタリアは、残った選手と新たに加わった選手が奮起した。特に18歳のセッターのシモネ選手はセットワークだけでなく、サーヴ、ブロックでも大活躍。これからのイタリアをになう選手として注目される。一方のセルビアは強さと弱さ見せてしまう波のある試合展開をしてしまった。特にこの試合サーヴレシーブが安定せず、イタリアに簡単に連続得点を許してしまう場面が多々あった。



2015年7月14日火曜日

ワールドリーグ決勝ラウンドスタート!

ワールドリーグ決勝ラウンド〔ブラジル、リオ)がいよいよスタートする。

まずプールIにはブラジル、アメリカ、そしてグループ2の決勝でブルガリアを破り決勝ラウンド進出を決めたフランス。プールJはポーランド、セルビア、イタリア。力が均衡しているため、本来の調子を出せれば、どのチームにも優勝チャンスがあると思われる。もちろん地元のブラジルは若干有利となりそうだが、オポジットのワラス選手のケガが気になる。強豪の揃った厳しい予選プールを9-3で勝ち抜き、昨年に続く連覇を狙うアメリカ、この大会未だ負け無し14連勝、グループ2で抜ける強さを見せたフランス。オポジットにスイッチしたクーレック選手を軸に安定した強さの世界選手権チャンピオン、ポーランド、そしてグルビッチ新監督の元若い力が成長、勢いのあるセルビア。中心選手であるキャプテンのトラビッツァ選手、ザイツェフ選手、そしてサビ選手、ランダーッツオ選手の4人が現地入り後、チームルール〔門限といわれている)を守れなかったことにより急遽ロースターから外されたため、予選とは違ったチーム構成になってしまっているイタリア。どんな戦いになるのか楽しみだ。ブラジル対フランスの試合で今日開幕!  

2015年7月9日木曜日

ここまでのワールドリーグ



各グループのファイナルを残し、予選ラウンドを終えた今年のワールドリーグ。残念ながら日本はプールD、2位でグループ2のファイナル4へ進むことは出来なかった。ブラジルのリオで行われるファイナル6への出場権をかけて、今週末行われるそのグループ2のファイナル4は、開催国のブルガリア、及び各プールを勝ち抜いたフランス、ベルギー、アルゼンチンによる対戦となった。リーグ直前のNORCECAチャンピオンズカップでアメリカを破ったカナダが勝ち上がってこなかったのが予想外だったが、その他は順当といえる。硬いディフェンスから多彩な攻撃を見せるフランス、若い力が台頭しているベルギー、スピードと技を持つアルゼンチン、そしてケガで欠場しているソコロフ選手に代わり、あのニコロフ選手が復帰した高さのブルガリア。力の均衡した接戦が予想されるが、個人的にはフランスがほんの少し抜けているように思う。

グループ1からファイナル6への進出を決めたのは、開催国のブラジルに加え、各プール上位2チーム、プールAからセルビアとイタリア、プールBからアメリカとポーランド。中でもプールBは最終週までどうなるかわからない大混戦となった。印象に残ったのは後半戦でのイラン。地元でのアメリカとの2連戦ではほぼ完璧に近いバレーでアメリカを圧勝した。前半戦の負けが惜しまれる。予選ラウンド最終週前まで全敗、リーグ中に監督退任という事態になってしまったロシアは1勝11敗。昨年も結果を残せなかったが、今年は過去最低の結果となってしまった。決勝ラウンドではブラジル、アメリカ、そしてグループ2の優勝国がプールI、イタリア、セルビア、そしてポーランドがプールJ。力的にはフィジカルな面でアメリカが少し抜けていると思われるが、彼らがその力を発揮できるかは別問題。イタリア、セルビアも、力はあるが安定感に少し欠けているように思う。逆にブラジル、ポーランドはここまで安定した力を見せているが、他を倒せる圧倒的凄さはここまでのところ感じない。非常に面白い戦いになりそうだ。

最後に全日本。今回5勝7敗で、確かに昨年までに比べると結果を出せているように見える。ただ、今のチームを見ると目先の勝利にこだわるがあまり、その先が見れていないように感じる。今回のワールドリーグ全体を見る限り、勝率では昨年を上回っていても、日本と海外との力の差はさほど狭まっておらず、むしろ上位チームとの差は広がっているように見えた。選手の技術はもちろんだがそれ以上に戦略、技術指導が、世界の最先端のバレーを追求する、上位10チームから遥かに遅れているのではないだろうか。例えば、アジアのライバル、イランチームは昨年大きな飛躍を見せ、上位チームを脅かせたが、同時にサーヴ力の弱さがよく指摘されていた。しかし、今年のチームを見る限り、それが見事に改善され、決勝ラウンドへの出場こそ逃がしたが、ロシアから3勝、アメリカから2勝、ポーランドからも1勝し、メダルを狙えるチームへと確実に進歩を遂げている。一方日本のチームには長年代表ながら、未だに今時の高校生でも打たないようなヘナチョコサーヴをしている選手を見かけてしまう。やってしまっている選手へより、それが良しとされているチーム体制に疑問を感じずにはいられない。昨年グループ2で優勝し昇格したオーストラリアも今回プール最下位とは言え、どの試合も内容の濃い戦いぶりで、ブラジル、セルビアから勝利をもぎ取った。高さとパワーもさることながら、非常に粘りのあるチームへと進歩している。アジアではこの2チームと他のチームとの間には大きな差が出来てしまったように感じでしまう。

日本がこれまでより強くなっているのは新しい選手の力であり、チームとしてのバレーのレベル向上では決してないように思う。 批判的になってしまったが、可能性を秘めた若手が多くでて来ている今だからこそ、全日本にはもっともっと先を見て、変化していく現代型バレーを追求して強くなってほしいと願う。

2015年5月23日土曜日

フランスがワールドリーグ、アジア大会参加予定選手を発表

ワールドリーグ、日本と同じプールDのフランスが来週の韓国戦と翌週の日本戦参加予定選手13人を発表した。昨年膝のケガでチームを離れていた左利きのアウトサイド、Lyneel Julien選手も復帰している。


2. Jenia Grebennikov
3. Henry Mederic
4. Rouzier Antonin
6. Toniutti Benjamin
7. Kevin Tillie
8. Jaumel Yoann
9. Ngapeth Earvin
10. Kevin Le Roux
11. Lyneel Julien
14. Nicolas Le Goff
16. Nicolas Marechal
17. Franck Lafitte
21. Mory Sidibe

2015年5月17日日曜日

オランダ、カナダが2勝

ワールドリーグ、ファースト・ウィークの2戦目、プールEのオランダ対ポルトガルは3-2 (17-25, 25-18, 24-26, 25-21, 15-12)、フルセットの末オランダが、プールCのカナダ対キューバは3-0 (26-24, 25-19, 25-21)でカナダが勝ち、それぞれ2勝目を上げた。

カナダとキューバは今週アメリカ、デトロイトで行われるNORCECA Champions Cupで再度顔を合わせることになる。アメリカ、メキシコを加えた4チームで北中米代表、ワールドカップへの出場権をかけ対戦する。

2015年5月16日土曜日

ワールドリーグ開幕

いよいよ2015年ワールドリーグが開幕した。26回目となる今年の大会は過去最多の32か国による8プールでの戦い。なんといっても注目は死のグループともいわれるプールB。昨年優勝のアメリカ、世界選手権優勝のポーランド、毎年優勝候補にあがるロシア、そして昨年予選でブラジル、イタリアといった強豪を倒し台風の目となったイランとどの試合も激戦が予想される。7月15日にリオ・デ・ジャネイロで行われる決勝ラウンドへはグループ1(プールA、B)から開催国のブラジルを除く、各プールの上位2チームにグループ2(プールC,D,E)、ファイナル4の優勝チームを加えた6チームが進出する。現在の男子は上位8チーム(グループ1)の力が非常に均衡しているため、そのどのチームが優勝してもおかしくない。勝率と同時にセット率での激しいポイント争いが予想される。 

グループ2の中では昨年決勝ラウンドへ進出したオーストラリア、アルゼンチン、フランス、カナダ、そしてベルギーあたりが、ブルガリアで行われるファイナル4進出候補ではないだろうか。日本はプールD。まずは韓国、チェコをしっかり押さえ、そして何とかフランスを破ってブルガリアへの切符を取ってほしい。

以下本日の試合結果。プールEのオランダ対ポルトガルは3-1でオランダ、プールCのカナダ対キューバは3-0でカナダが勝利した。




2014年7月24日木曜日

男子世界ランキングアップデイト

ワールドリーグ終了後、FIVB男子世界ランキングがアップデイトされた。 ブラジルが首位を保ち、5位までは前回と同じ。目立った動きは、セルビアが9位から6位へ、ベルギーが37位から24位へ、オランが31位から25位へ、ポルトガルが38位から28位へと順位を上げた。なお前回のアップデイトは2014年1月。

RankCountryPointsChange
1Brazil3450
2Russia3300
3Italy2880
4USA2260
5Poland2000
6Serbia1923
7Cuba1750
8Bulgaria170-2
9Argentina166-2
10Germany1230
11Iran981
12Australia922
13France763
14Tunisia70-1
15Canada69-4
16Japan661
17Egypt63-2
18Czech Republic584
19China56-1
19Republic of Korea562
21Puerto Rico49-1
22Cameroon45-3
22Mexico450
24Belgium4213
25Netherlands406
26Finland394
27Spain37-2
28Portugal3410
29Colombia33-5
30Morocco31-4

2014年7月20日日曜日

アメリカ優勝


ワールドリーグ最終日、3位決定戦イタリア対イランは3-0 (25-22, 25-28, 25-22)で地元イタリアが勝利、そして決勝アメリカ対ブラジルは3-1 (31-29, 21-25, 25-20, 25-23)でアメリカが勝利し、2008年に続く2度目の優勝を果たした。以下個人賞及び総合順位。

2014 World League Dream Team
•    1st Best Outside Spiker: Taylor Sander (USA)
•    2nd Best Outside Spiker: Lucarelli (Brazil)
•    1st Best Middle Blocker: David Lee (USA)
•    2nd Best Middle Blocker: Lucas (Brazil)
•    Best Libero: Salvatore Rossini (Italy)
•    Best Setter: Mir Saeid Marouflakrani (Iran)
•    Best Opposite Spiker: Wallace (Brazil)
•    Most Valuable Player: Taylor Sander (USA)


World League 2014 Final Standing
1) USA
2) Brazil
3) Italy
4) Iran
5) Russia
6) Serbia
7) Bulgaria
7) Poland
9) Australia
10) France
11) Belgium
12) Netherlands
13) Argentina
13) Canada
13) Portugal
16) Czech Republic
16) Finland
16) Germany
19) Japan
19) Korea
21) Cuba
22) Turkey
23) China
24) Slovakia
25) Mexico
25) Spain
27) Puerto Rico
27) Tunisia




2014年7月19日土曜日

決勝はブラジル対アメリカ

ワールドリーグのセミファイナル、第1試合、アメリカ対イランは3-0(25-18, 25-22, 25-16)でアメリカ、第2試合、ブラジル対イタリアは3-0(25-11, 25-23, 25-20)でブラジルが勝利し決勝進出を決めた。両試合接戦が予想されたが、どちらも勝者による一方的な試合内容だった。

2014年7月18日金曜日

ワールドリーグ、ベスト4

ワールドリーグ、ファイナル6の3日目、第1試合、イラン対ブラジルは3-1 (25-22, 25-19, 23-25, 28-26)でイラン、第2試合、イタリア対オーストラリアは3-0 (25-14, 25-22, 25-21)でイタリアが勝利。この結果、ブラジル、イラン、イタリア、そしてアメリカがセミファイナルへの進出を決めた。明日、イタリアはブラジルと、イランはアメリカと決勝進出をかけて対戦する。

ファイナル6、2日目

ワールドリーグ、ファイナル6、2日目の第1試合はブラジル対ロシア。 結果は3-1(26-24, 22-25, 25-23,25-22) でブラジルが勝利。後半戦に入り、調子を上げてきたブラジルは今日もキャプテンのブルーノ選手を中心にしたコンビバレーで、本来の実力を発揮。ルカレリ選手の調子がいまいちかと思われたものの、その分オポジットのワラス選手が合計23得点を挙げ、チームをリードした。一方のロシアは両サイド、オポジットの攻撃が良く決まっていたものの、今日はブラジルのブロックに苦しんだ印象。昨日の疲れか、ムゼスキー選手の得点もいつもより少なかった。この結果ブラジルは対ロシア、公式戦での連敗(4)にストップをかけ、また明日のイラン戦を前に、セミファイナルへの進出を決めた。


第2試合はアメリカ対オーストラリア。結果は3-1 (22-25, 25-18, 25-23, 25-19)でアメリカが勝利。第1セット、アメリカはオーストラリアの高いブロックとオポジット、エドガー選手の強烈なアタックに苦しんだ。セットを落とし、イタリア戦での敗退を引きずってしまったかのように見えたアメリカだったか、その後見事に建て直し、ショウジ選手の素晴らしいディフェンスから、アンダーソン、サンダース選手が得点を上げ、チームの得点力でもあるサーヴも良く走り、続く3セットを連取し快勝した。一方、第1セット、集中したバレーを見せたオーストラリアだったが、第2セット以降、大事なところでミスが目立ち、この試合自滅してしまった印象。サーヴ力では明らかにアメリカと差が出てしまっていたようにも感じられた。しかし、まだ若いチーム、第1セットで見せたような集中したプレイをキープ出きれば、間違いなく世界のトップに入ってこれる可能性を秘めている。特に若干18歳のリベロ、ペリー選手には今後注目。イランに続き、日本にとっては非常に手ごわいアジアの強敵だ。

2014年7月16日水曜日

ファイナル6初日

ワールドリーグ、ファイナル6初日の第1試合、ロシア対イラン。結果はフルセット3-2 (18-25, 25-18, 25-21, 35-37, 15-8)大熱戦の末、ロシアが勝利。インターコンチネンタル・ラウンド、強豪ひしめくプールAを勝ち抜いたイランは、素晴らしい粘り強いバレーで昨年のチャンピオン、ロシアを苦しめた。お互い譲らないセットの取り合いで迎えた最終セット、前半リードを許すものの、ロシアは、強烈なサーヴでイランにプレッシャーをかけ逆転。テクニカルタイムアウト明け、ムゼスキー選手のサーヴから5連続得点し、第4セットから途中出場したスピロドノフ選手もこのセット活躍もあり、イランを下した。この試合、イランはオポジットのガフォー選手が30得点、一方ロシアはムゼスキー選手が20得点、パブロフ選手が17得点を上げた。

第2試合、イタリア対アメリカ。結果は3-0 (25-22, 25-21, 26-24)でイタリアの勝利。強烈なサーヴ陣と得点力のあるオポジットを兼ねた両チーム。この試合での力の差は経験あるアウトサイドの機動力だったように感じられた。アメリカはこの試合、これまで好調だったサンダース選手の調子が上がらず、序盤、セットがアンダーソン、ルーニー選手に集中。結果イタリアのブロックに捕まり、特にアンダーソン選手の決定力が上がらなかった。逆にイタリアはバランスよく攻撃を散らし、アメリカに的を絞らせない試合運びで2セットを連取。第3セット、アメリカはオポジットにカーソン選手を投入、アンダーソン選手をアウトサイドへポジション移動。これが成功し、セットをリードする。しかし、22-24のセットポイントとなったところから、ザイツェフ選手が入魂の4連続サーヴィスエース。イタリアにストレート勝利をもたらした。イタリアはザイツエフ選手が21得点、アメリカはアンダーソン選手17得点を上げた。