2015年5月20日水曜日

いよいよシーズンスタート、女子バレー

いよいよ来週シーズンがスタートする女子バレー。昨年の世界選手権、そして今年のワールドカップを前に思うことを勝手に書いてみた。

まず、昨年の世界選手権。結果を見ると優勝がアメリカ、そして2位が中国。近年、世代交代による新しいチーム作りに取り組んできた両チームの成果が出た大会だった。特にアメリカはキライ監督の元、新しい選手を中心に徹底した早いバレーを追及し、それがようやく形となってきたように思う。イタリア戦のようにシステムが崩れた時の課題も見られたものの、完成度は確実に上がっており、その高さとスピードから、システムにはまると強い。中国はアメリカ以上に若い選手が多いため、まだミスも多く、もろさもある。ただ、課題と思われたレセプションやツナギの部分がかなり改善され、システムが回り始めているように見えた。そして何よりも崩れても決めきれる高い攻撃力
。このチームが完成した時、最も怖いチームになるような気がする。ブラジル、ロシア、イタリアは世代交代を試みながらも、この大会ではベテラン中心の構成で、新人の成長に不安を抱えている感があった。新しい力が発揮されないとさすがにベテランだけではどうしてもピークをすぎたチームのようで、なかなか勝ち続けるのは難しい。そんな中、開催国のイタリアはそのベテランが驚くほど頑張っていた。特にヨーロッパのトップ・クラヴチームでプレイするDel Cora選手やCentoni選手の活躍は素晴らしかった。今季ケガから復帰したBosetti選手らがチームに加わるとパワーアップが予想される。ブラジルは新しい世代がなかなか結果を出せず、ベテランだのみになってしまった印象。さすがに安定した強さは見せたが、勝負どころでその力を持続できなかったように思う。今季はShelila選手がロースターに入らないようなので、どんなチーム編成になるのかが気になる。ロシアはクラブ・シーズンで活躍したガモバ選手が本来の力を出せていなかった。チームへの合流が遅すぎたと言う噂もある。それまでの国際大会では若い選手中心で確実に力を見せていたので、今年のロースターが注目されるところだ。

そして日本。世代交代と同時に新しいシステムへのチャレンジとリスキーな試みを行い、残念ながらそのリスクが結果に現れてしまったように思う。相手との戦い以前にまだチーム内での準備ができていなかったようだ。ただ、今の日本はアメリカや中国と並び若い選手層が非常に厚く可能性を感じずにはいられない。新戦術であれ、何であれ、そのバレーの完成度を高めれば、またベスト4に入る力は十分あるチームだと思う。問題はその先。上位チームは相手のシステムへの対応が早い。特にブラジル、イタリア、アメリカといったチームは日本の個々の選手の力をしっかり分析しすばやく対応してくる。新戦術ももちろんだが、そういった上位各チームと具体的にどう戦っていくのかという戦略もカギになってくるように思う。

今シーズン、ブラジル、ロシア、イタリアがオリンピックを前にどのようなチーム編成で戦うのかも気になるが、アメリカが早いバレーにさらに磨きをかけ、中国が細かいプレイを精密にし、それぞれ違ったバレーの完成度を上げれば、上位争いはまたその2チームになるのではないかと思う。 アメリカは復帰したDestinee Hooker選手がチームに加わるのかどうかも気になる。〔今のシステムに合わないという事でこれまでロースターに入っていないという)その他のチームでは、若い力の台頭が目立つ、ブルガリアやGiovanni Guidetti新監督率いる オランダ、チームがかなり出来上がって来ている感のあるトルコ、ベルギー、そしてドミニカに注目したい。 


まずは来週のモントルー・バレーマスターズ。日本はプールAでトルコ、ドイツ、そしてイタリアと対戦する。

モントルーバレーマスターズ2015参加国

日本
イタリア
中国
ロシア
ドミニカ共和国
ドイツ
トルコ
オランダ 

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