ワールドグランプリ、香港ラウンド最終日、全日本対タイ。結果は3-1(25-18, 25-15, 19-25, 25-20)で日本の勝利。
やっと個々のプレイヤーが本来の力を出し始めた日本は、リズムに乗れないタイを序盤圧倒。特にブロックで相手の攻撃を封じた。他のチームに比べ高さがなく、下に打ち付ける傾向のタイとは言え、日本にとってブロック18というのは数字は凄い。今後、1試合でこの半分の数字でいいのでぜひキープしてほしい。加えてサーヴィスエースが5本、もう少しというところまできている。各セット最低2から3本出て来ると日本ペースのバレーが出来てくると思う。お互いディフェンスの良いチーム同士ということもあり、長いラリーが多い試合でもあったが、前衛でミドルブロックに入り、上がったボールをセットする宮下選手にとっては、いつも以上にきつそうに見えた。日本のセッターとしては長身でブロックの反応も良い選手だが、今日は若干負担が重すぎではと思う場面も正直あった。それでも全力で相手の攻撃についていく彼女の真っ直ぐな姿勢は素晴らしい。しかし今日も試合後半、連続失点時、またあせったプレイが出てしまったのも事実。若い選手なので、ああいった場面は少し気を楽にして、セッターの力量でサイドアウトを取りに行こうとせず、もっとシンプルにアタッカー〔エース)に託しても良いのではと勝手に思ってしまう。サイドアウトが取れなくなると何とかしたいがあまり、自分達でより難しい戦い方を選びリズムを崩してしまっているように見えるからだ。一方タイは本大会、劣勢になるとタパファイプン選手とマリカ選手投入で流れを変えるパターンだがこの試合も同様。特にタパファイプン選手に第3セット以降日本は苦しめられた。小さいのに非常にパワーがあり、ブロックを抜くのが上手い選手。タイミングも他の選手と違うので、相手を戸惑わせてしまうようだ。何はともあれ全日本、まずは1勝出来て本当に良かった。試合後の選手達の笑顔が印象的だった。石井、長岡選手がいつも通りの活躍、山口選手も宮下選手と素晴らしいコンビで多彩な攻撃をしかけ、佐野選手も随所でスーパーレシーブ、新鍋選手も本来の安定したプレイを見せてくれた。そしてなんといっても、キャプテンの木村選手、今日はアタックに加え、サーヴ、ブロック、ディフェンスと本来のバランスの取れたプレイ。後半嫌な展開に成り掛けた場面でもしっかりと切ってくれた。連敗が続く苦しかった状況下、折れることなく、しっかりチームの建て直しをリードした。このあとの試合がとても楽しみだ。
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