ワールドカップ男子は場所を東京に移し、いよいよ残り3戦。 トップを争うチームには厳しい、見る側にとっては楽しみな試合ばかりだ。
まず日本が対戦するのはアルゼンチン。 今季パンアメリカンの大会で優勝、この大会でもべラスコ監督就任後、ようやくチームが完成しつつあるような強さを見せている。 なんといっても天才セッター、ルシアノ・ディチェコ選手を中心にした、以前のブラジルを思わせるようなスピードのあるコンビネーションバレーは、テンポがあり見る側も楽しませてくれる。 攻撃の軸はアウトサイド、オポジットをこなすコンテ選手。 とにかくあらゆる位置から速いテンポの攻撃を仕掛け、またブロックアウトなど巧みなテクニックも持った選手。 今回レフトポジションでロースターに入ってる身長182cmのサウスポー、ゾーネッタ選手にも注目したい。 小柄ながら攻撃が多彩で、特に彼が入るとレセプションが安定し、チームのディフェンス力が上がる。 また昨年に比べチーム全体でサーヴ力がアップしていることも今の強さの要因だと思う。 日本にとっては厳しい相手だが、ある意味で日本が目指すべきスタイルのチームとも言えると思う。
次はポーランド。 絶対的エース、パワーとテクニックを持ったアウトサイド、高さとスピードのミドル、安定したレセプションのリベロとあまり弱点の見られないバランスの取れたチームだ。 日本の強いサーヴが入らないと、イラン戦のように幅のあるミドル攻撃にやられることが予想される。 またサーヴも強烈なジャンプサーヴだけでなく、変化に富んでいて、レセプションのリズムを崩すのが上手い。 ただ、この大会、エンジンのかかりが遅く、序盤もたついてセットを落とす試合〔ヴェネズエラ戦、イラン戦)が見られた。 逆に日本は序盤強いので、これまで同様、最初からしっかり走りたい。 またオポジットのクーレック選手は高さがあるものの、ラリーになると下に打ち付けてブロックにかかる頻度も多いように思うので、粘って長いラリーに持ち込めばチャンスは十分あると思う。
そしてロシア。 アレクノ監督が復帰して初の国際試合なので、その戦いぶりが注目されたチームだが、初戦を除くほとんどの試合で、ロンドン・オリンピック決勝の後半で見せたフォーメーションをより完成させた形のバレーをここまで見せている。 ムゼスキー選手がオポジットに入ることで多少崩れても攻撃力は落ちず、またブロック力がさらにアップする。 特に彼が前衛にいる時の相手のレフトサイドへのブロックは凄まじく高い。 今季からチームに入った20歳のミドル、ブラソフ選手が212 cmなのでムゼスキー選手(218 cm)と一緒に飛ぶと驚異的壁。 日本としてはレセプションは当然だが、すべては深津選手のセットワークにかかってくる。 またミカイロフ選手がアウトサイドに入ることでレフト、そしてバックからの攻撃の幅が広がるので彼の動きも封じたい。 このチーム外では通常レセプションに入らない選手なので、 日本は当然サーヴで狙っていくべきだ。
強豪を相手に日本がどんな試合を見せてくれるのか非常に楽しみだ。 アメリカ、ポーランド、ロシア、イタリア、アルゼンチンによるトップ争いも注目される。
頑張れ日本!
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