2014年8月31日日曜日

Day 2

男子世界選手権2日目の結果。まず注目のイタリア対イランは1-3でイランが勝利。イランはミドルのセイード選手が8本のブロックポイントを含む合計16ポイント、オポジットのガフォー選手も同じく16ポイント。イタリアはザイツエフ選手が20ポイント。これで両チームによる過去6試合の成績が3勝3敗と並んだ。 ベネズエラ対アルゼンチンは0-3でアルゼンチン、フルセットの接戦となったベルギー対アメリカは2-3でアメリカ、カメルーン対オーストラリアは0-3でオーストラリア、プエルトリコ対フランスは0-3でフランスが勝利した。

2014年8月30日土曜日

初戦












男子世界選手権のオープニング・セレモニー後に行われた初戦、ポーランド対セルビアの試合は3-0(25-19, 25-18, 25-18)でポーランドが勝利した。緊張のせいか、信じられないほどレセプションが乱れたセルビアは終始ポーランドにリードを許し、本来のバレーが全く出来なかった。逆にポーランドは、ほぼ完璧に近いレセプションと素晴らしいディフェンスから面白いように攻撃が決まり、乱れるセルビアを圧倒。6万2千人と言われる大観衆の期待に答えた。アンティガ監督率いるポーランドチーム、これまでより遥かにディフェンスが良くなった感じがする。セルビアは最初から表情が硬く、ワールドリーグで見せたような安定したバレーが全く出来ていなかった。


それにしても、テレビの画面を通しての観戦でも、サッカーの試合並みの規模に圧倒される試合だった。

2014年8月29日金曜日

世界選手権予習

いよいよ始まる男子世界選手権。6チームによる4グループ、合計24チームによる大会システムをチェック。














グループA:ポーランド、アルゼンチン、セルビア、オーストラリア、カメルーン、ベネズエラ 
グループB:ブラジル、キューバ、ドイツ、チュニジア、韓国、フィンランド 
グループC:ロシア、ブルガリア、カナダ、エジプト、中国、メキシコ 
グループD:イタリア、アメリカ、イラン、フランス、プエルトリコ、ベルギー

セカンド・ラウンドへは各グループから上位4チームが進み、グループEとFに別れ対戦。
グループE:グループAとDの上位4チーム 
グループF:グループBとCの上位4チーム

サード・ラウンドへは各グループの上位3チームが進出。グループGとHに別れ、ファイナル・ラウンド進出をかけ対戦。
グループG:グループEの1位と3位及びグループFの2位 
グループH;グループFの1位と3位及びグループEの2位

そして各グループの上位2チームがセミファイナルへ進出。

セミファイナルは9月20、そして決勝は翌日9月21日にKATOWICEのSPODEK ARENAで行われる。

予選ラウンド、最も厳しい戦いが予想されるのが、今年のワールドリーグ決勝ラウンドに進んだ3チームを含む、グループD。しかもセカンド・ラウンドでは、その次にタフと思われるグループAの上位4チームと同じグループEでの戦いとなり、アメリカ、イタリア、イラン、そしてグループAのセルビア、アルゼンチン、そして地元のポーランド他、決勝ラウンドまでかなり混戦が予想される。一方、ロシアとブラジルは今回比較的楽な組み合わせといえるのではないだろうか。よほどのことがない限り、決勝ラウンドへの進出はまず間違いないと見られる。

残念ながら日本チームは今回参加出来ていないが、アジアのライバル、イランやオーストラリアの試合にもぜひ注目したい。

ロシアのソコロバ選手代表復帰?

今年のワールドグランプリを3位で終えたロシア女子チーム。大砲ガモバ選手続き、36歳のベテラン、ソコロバ(Lioubov Shashkova〕選手が世界選手権に参加する可能性があることが報じられた。現在まだコンディションが万全でないためそれ次第だという。 

2014年8月28日木曜日

いよいよ男子世界選手権ポーランド大会

















いよいよ2日後に迫った今年の男子世界選手権は、8月30日から9月21日まで初の開催国となるポーランドで行われる。そのポーランドでバレーボールは、多くのファンに愛される人気スポーツのひとつで、地元チームによる試合は必ず熱いサポータで埋めつくされるという。オープニングマッチが行われるワルシャワのナショナル・スタジアムには6万2千人の動因が予想されている。過去世界選手権のオープニング・マッチがサッカー・スタジアムで行われるの初めてのこと。 世界の強豪24チームが6チーム4つのプールに分かれて戦う今年最大のバレーボール・イヴェントは、ポーランド対セルビアの試合でスタートする。 


こちら世界選手権ポーランド大会2014のオフィシャル・ソング

 

2014年8月26日火曜日

イタリア男子世界選手権ロースター

イタリア男子チームが世界選手権に参加する14人を発表した。 

Setters: Dragan Travica, Michele Baranowicz 
Outside-hitters: Simone Parodi, Filippo Lanza, Jiri Kovar Middle-Blockers: Emanuele Birarelli, Simone Anzani, Simone Buti, Matteo Piano 
Opposites: Luca Vettori, Ivan Zaytsev, Giulio Sabbi 
Libero: Salvatore Rossini, Massimo Colaci

2014年8月25日月曜日

石川祐希イタリア・セリエA1へ


イタリア・セリエA1のクラヴチーム、モデナ・バレーは日本男子バレー界期待の新人、中央大学一年生の石川祐希選手と2014-2015シーズンの契約交渉に同意に達したと発表した。

ブラジル代表のセッター、ブルーノ選手をはじめ、セルビア代表のペトリッチ、コバセビッチ(弟)選手、イタリア代表のヴェトーリ、ピアノ、ロッシーニ選手、フランス代表のナガペス選手他、各国のスター選手が揃う強豪。1試合でも多く試合に出れるよう、頑張って良い経験を積んでほしい。

こちらが現地の記事
 

全日本対ブラジル

ールドグランプリ最終戦、日本対ブラジル。 結果は0-3〔15-25,18-25,25-27)でブラジルが勝利し、優勝を決めた。プレッシャーが掛かったのか、日本はとにかくミスが多かった。失点27、極端な見方だが、ブラジルは何もしないで1セットを取れている数字。アタックのミスは、高いだけでなくスピードのあるブラジルの組織化されたブロックの厳しいところを抜こうとしてというのは理解できるが、さすがにこの数字ではではブラジルには勝てない。またこの試合、めずらしくメンバーチェンジのタイミングに疑問を感じたところが何回かあった。 しかし以下の通り、両チームの数字を比べると、ブロックでブラジルが当然上であることを除き、ミス以外はそれほど差があったわけではない。  

       Spike   Spike %   Block    Serve  Dig  Reception   Set  Errors 

Brazil           36       38%             10        2   35   52%     8.33   15 

Japan           36       30%             3          4   44   56%     5.67   29


ロンドン・オリンピックでの試合同様、日本のブラジルに対する戦術が通用せず、逆にブラジルは日本に勝利した方程式を繰り返したように見えた。日本はブラジルのレセプションを崩すことが出来ず、両ミドルの攻撃に対応出来なかった。 トランジションのプレイも、サイドからの攻撃とその対応は両チームほぼ互角に見えたが、最後は決定力のあるブラジルのミドル攻撃に得点を許してしまった。 しかし2年前と違うのはブラジルのコンディション。リベロ以外同じスタメンで戦い続けているブラジルからは以前のような圧倒的強さは感じられず、第3セットで見られたように、集中力を持続することが困難になってきているように思う。攻撃も以前のように多彩ではなく、ミドルを軸にパターン化されている。本来であれば控えの若い選手をもう少しスタメンに加えたいところだとは思うが、世代交代が上手く進んでいないようだ。多くのメディアで語られているほど両チームの力の差は感じられず、可能性という意味では、今後修正可能な課題の明確さやロースターの厚みから日本にあるように思う。 今後ブラジルにどういう戦い方をするかが鍵だ。 

新戦術が多くのチームに通用することが明らかになったが、ブラジルやアメリカのように組織バレーが完成されたチームにはもっと踏み込んだチームごとの戦略が必要ではないだろうか。残念ながらこの試合ではブラジルへのそういった新しい対策は見られず、相手に思うような展開をさせてしまった。 

優勝は逃がしたものの、大会初の銀メダルは素晴らしい。選手及びスタッフの皆さん、お疲れさまでした。そしておめでとう!    

世界選手権のトロフィーはどこへ?

先週金曜日、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで世界選手権のトロフィーが盗まれた。モダンかつアーティスティックなデザインのトロフィーは数ヶ月もかけてスイスの会社によって作られたという。大会に向けてのFIVBトロフィーツアー時にこの事件は起った。男子大会を目前にFIVBはリプレイスメントの準備を始めている。

 

2014年8月23日土曜日

ロシア対中国



ワールドグランプリ最終日第1試合、ロシア対中国。 結果は3-2〔21-25、14-25、25-22、25-20、15-31)、フルセットの末ロシアが逆転勝利で大会3位を決めた。試合経験の少ない選手の多い中国だが、高さでは劣らず、なかなか調子のでないロシアから2セットを連取。しかし、第3セットからようやくリズムに乗り始めたロシアが続く2セットを取り、フルセットへ。最終セット、ミスの出始めた中国をロシアがパワーで押し切った。それにしても中国、決勝ラウンドには出場していないズー・ティン選手を含めた3人の190cm代ティーンは末恐ろしい。世界選手権でのロースターが興味深い。

アメリカ男子チーム世界選手権ロースター

今年のワールドリーグで優勝したアメリカ男子チームが1週間後に迫った世界選手権参加選手14人を発表した。 

1. Matt Anderson (OH/Opp, 6-9) 
3. Taylor Sander (OH, 6-4) 
4. David Lee (MB, 6-8) 
6. Paul Lotman (OH, 6-7) 
7. Kawika Shoji (S, 6-3) 
10. Tony Ciarelli (OH, 6-6) 
11. Micah Christenson (S, 6-6) 
15. Carson Clark (Opp, 6-6) 
17. Max Holt (MB, 6-9) 
18. Garrett Muagututia (OH, 6-5) 
19. Alfee Reft (L, 5-10) 
20. David Smith (MB, 6-7) 
21. Nick Vogel (MB, 6-9) 
22. Erik Shoji (L, 6-0)

全日本対ベルギー

ワールドグランプリ決勝ラウンド4日目、日本対ベルギー。結果は3-0 (26-24, 25-16, 25-15)のストレートで日本の勝利。序盤安定したレセプションとデフェンスを見せたべルギーに日本は苦戦した。しかし、根気よい狙い撃ちした日本のサーヴが今日も試合の流れを変えていった。特にそれをリードしていたのがキャプテンの木村選手だったように思う。途中から入った中道選手のセットワークも宮下選手とは違ったテンポでリズムを変え効果的で、また久々に起用された江畑選手もミスが少なく気持ちよくスパイクを決めていた。一方のベルギー、ヴァンヘッケ選手の膝の具合が良くないのか、決勝ラウンドに入り明らかにスパイクの本数が減っている。他にも決定力のある選手がいるものの、予選での強さは、やはり絶対的エースである彼女の存在だった。この試合では後半乱れたが、第1セットのような安定したレセプションとディフェンスを維持し、ヴァンヘッケ選手が万全となれば、非常に怖い相手だ。世界選手権では同じプールなので日本は要注意。

そして日本の最後の相手はブラジル。参加チーム中最も攻守にバランスが取れ、組織的なバレーをするチーム。粘り強く速いバレーだ。しかしチームの生命線はミドルなので、日本はこれまでの決勝ラウンド同様、根気よく強いサーヴでミドルからの速くて高い攻撃をさせないようにしてほしい。ロシアやトルコに比べると両サイドからの攻撃はそれほどでもないので、外からの打ち合いになれば、日本にも十分チャンスがあると思う。同時に今のブラジルはトルコ戦でもあったように、一度レセプションが崩れると意外にもろいところがある。 今日も海の向こうから応援、頑張れ日本!


その他の試合、中国がトルコを3-2、ブラジルがロシアを3-0で下した。

中国期待の新人


ワールドグランプリ、中国対トルコ戦。結果は3-2(25-22, 18-25, 22-25, 25-23, 21-19)で中国が逆転勝利。若い選手達に経験をつませている決勝ラウンドでの中国だが、この試合で注目だったのが199cm、若干17歳のユアン選手。高いブロックと6本のサーヴィスエースで勝利に貢献した。プレイ自体はまだまだ荒くスピードさほどもないが、17歳とは思えない自信に満ちた闘志溢れるプレイに未知の可能性を感じる。東京オリンピックで日本を苦しめる存在になりそうだ。 

2014年8月22日金曜日

全日本対中国

ワールドグランプリ決勝ラウンド3日目、日本対中国。結果は3-0 (25-21, 25-17, 25-21) で日本が勝利。主力を外し、経験の浅い選手中心の中国、高さはあるがパンチがない。一方の日本はこの決勝ラウンド、完全に波に乗ったような試合運びで、中国を寄せ付けなかった。いつものようにサーヴで崩し、堅いディフェンスからいろんな選手がバランスよく得点。数字的に見ればサーヴィスエース7、ブロック8、スパイク46、ミス14と、この大会これまでの試合でもっと理想的内容だったのではないだろうか。今のシステムの中で、ブロックのプライオリティはあまり高くないのかもしれないが、これくらいの数字が出ると、少し楽な試合運びが出来るということだと思う。第3セットちょっと気になった宮下選手と新鍋選手、セット時の接触。 新戦術の一貫なのかどうかはわからないが、今シーズンは以前までリベロの選手が処理していたセッターが取れないセカンドボールのセットを、新鍋選手と木村選手が行うことにより、ラリー中のセットがずっと安定したように思う。この試合を見て、宮下選手が前衛でミドル・ブロックに飛んだ場合、思い切って2セッターのように、その時後衛ライトポジションにいる新鍋選手もしくは木村選手にセットを100%負かせ、宮下選手はサーヴレシーヴとチャンスボール時だけセットに入るという考え方もありなのではないかと思った。 ああいった接触を防ぐためにも。宮下選手が少し攻撃に加わっても面白いと思う。 ともあれ、この試合の日本は素晴らしかった。 

今日の相手はベルギー。決勝ラウンドなかなか調子が出ていないが、あたり始めるとやっかいなので、勢いに乗る前に叩きたい。 レセプションが他のチームより弱いので今日も強いサーヴで押して行っててほしい。 残り2試合、ガンバレー!    

その他の試合、ロシアがトルコを、ブラジルがベルギーを下した。

ベルギー男子チーム

レッド・ドラゴンことベルギー男子チームが世界選手権に向けてのプロモーション・ビデオを公開。女子と共に近年急成長中の若いチーム。なかなかひょうきんで楽しいビデオ。

 

審判

今年のワールドグランプリは予選から疑問に残る審判による判定が多い。今日のロシア対トルコ戦の最終セットでも同じようなことが起きた。トルコのゴズデ選手がバックアタック時アタックラインを踏んだかの判定。ロシアからのチャレンジでビデオチェックを行った後、審判は踏んでいないとの判定を出した。しかしビデオを会場モニターで見ていたロシアからのクレームで再確認され、その判定が覆されてしまった。それでは最初のビデオチェックは何だったのかと考えさせられる。チャレンジ・システムにおいてのビデオチェックは最終判定とされるべきなのではないのだろうか。この場合副審になるが、ビデオを見て判断を一任されていのだから、他からのクレームで変えるようないい加減な判定は最初から出さないでいただきたい。その間コート内の選手達はひたすら待たされ、気持ちも動揺し、感情的にもなってしまう。全力で試合に臨んでいる両チームの選手達にとってフェアではない。

なおこの試合の結果は3-2でロシアがトルコを下した。  

2014年8月21日木曜日

世界の最高峰ミドルが韓国リーグへ

昨シーズン、イタリア・セリエA1の名門ピアツェンツアで活躍した、ロシアのムゼスキー選手と並ぶ世界屈指のミドル・プレイヤー、ロバートランディ・シモーン選手。残念ながら現在国際大会では見ることの出来ない彼のプレイだが、来シーズン韓国のRUSH&CASHヘの移籍が決まったようだ。噂では本来のミドル・ポジションではなくオポジットでプレイするのではと言われている。イタリア・セリエA1は、ロシアのスーパー・リーグのディナモ・モスクワに移籍したザイツェフ選手に続き、またひとり人気スター選手を失ってしまった。

全日本対トルコ


ワールドグランプリ決勝ラウンド2日目、日本対トルコ。結果は3-0 (25-13, 25-17, 25-17)で日本が勝利。 昨日同様選手達が持つ力を出し切れた試合だったと思うが、今日はそれ以上に戦術の勝利だったように思う。日本は、ゴズデ選手とリベロを避け、トルコのレセプションの穴をサーヴのいい選手を起用して徹底的に狙い、相手の攻撃システムをガタガタさせていった。特に相手を良く知る木村選手のサーヴがトルコを嫌がらせていたようだ。逆に佐野選手を中心に今日の日本のレセプションは素晴らしかった。 ミドルからの攻撃がほとんど出来なかったトルコの両サイドからの攻撃は、ロシアに比べ高さはなく、力で押し切るタイプ。日本はブロック、もしくはワンタッチ、そしてディフェンスでよく対応していたように思う。センターブロックが高いトルコに対し、ストレート打ちを得意とする石井選手、そしてパイプ攻撃封じさくとしてブロックの良い大野選手、同時にサーヴの良い両選手の起用は見事だったと思う。宮下選手もブロック、レシーヴでの活躍もさることながら、今日は冷静なトス回しで相手を撹乱できていたのではないだろうか。また当然のようにトルコからマークされた木村選手をベテランの佐野選手がよくサポートしていたように思う。木村選手もそのきついマークの中がんばり、肝心なところでよく得点していた。


 
この決勝ラウンドを前に新戦術が名称つきで発表され、海外にいてもいろんなところで報道されているのを見かける。きっと日本のメディアでは凄いことになっているのだろう。より多くの人にバレーボールを知ってもらい、人気を高めるためのマーケティング策であることは理解できるが、タイミングも含めバレーボールに関しての日本のメディアの取り上げ方は非常に異質。その分選手達、特にキャプテンである木村選手あたりへ与えるプレッシャーは想像を超えるものではないだろうかと思う。本大会予選前半調子があがらず苦悩した選手達は、今本当に頑張っている。こんなことを書いても難しいとは思うが、メディアの騒ぎたてはあまり気にせず、残りの試合にぜひ集中してほしい。次の相手は決勝ラウンド、ここまで両サイドを含めた主力を休ませ若手を起用している中国。 高さはあるが精度に欠ける。 頑張れ日本!

その他の試合、ロシアがベルギーを下し、またブラジルが中国を下し共に1勝目を上げた。   

2014年8月20日水曜日

全日本対ロシア



















ワールドグランプリ決勝ラウンド、日本の初戦の相手はロシア。結果は3-1 (22-25, 25-20, 25-21, 25-17) で日本が勝利。序盤なかなかロシアのレセプションを崩すことが出来なかった日本は、相手の高い攻撃に押され第1セットを落す。しかし根気強いタフなサーヴと粘り強いディフェンスでロシアのミスを誘い、その後は終始自分達のぺースで試合を運んだ。先発になった石田選手、ブロックでもう少し頑張ってほしいといいたいところではあるが、サーヴ、ディフェンス〔特にツナギやカヴァー)でのチームへの貢献は大きい。久々に出場した佐野選手も安定したレセプションとスーパーディグで日本のコートを守った。今日の日本のサーヴスエースは9。やはりサーヴがこれくらい走ると日本ペースで試合運びが出来ると思う。また両サイドからの早い攻撃も効果的に決まり、新戦術の可能性を見ることができた試合だった。課題はブロック、前衛3枚時のセンターからの攻撃パターン、そして宮下選手がミドルブロックに入った場合、トランジッション中のセットの精度ではないだろうか。また気になったのは第3セットの連続10失点。本大会こういった極端な連続失点が非常に多いが、世界1を目指す日本、ぜひ改善していってほしい。今日はこれまでの試合で見られた、負けないためのメンバーチェンジではなく、勝つためのメンバーチェンジに選手全員が力を発揮し答えていたように感じた。 

おめでとう日本!


次の相手はブラジルを破りさらに勢に乗るトルコ。組織的パワーバレーの強豪ではあるが、ブラジル戦を見る限り、オポジットポジションに穴があり、苦しい時はゴズデ選手にセットが偏る。サーヴとブロックがいいので、日本はレセプション頑張ってほしい。 

トルコ、ブラジルを下す。

ワールドグランプリ決勝ラウンド初日、本大会勢いのあるトルコが優勝候補のブラジルをフルセット3-2 (25-18, 25-23, 21-25, 19-25, 15-12)で破った。前半トルコのサーヴが良く走り、ブラジルを苦しめた。ブラジルも控えの選手ががんばり後半応戦するが、今日はトルコのチーム力が上回っていた。数字を見てみるとトルコのサーヴィスエース12に対し、ブラジルは1。アタックで10ポイントも上回ったにも拘らず敗れたブラジル。現代バレーボールに於けるサーヴの重要性を改めて痛感させられる。 そのサーヴ、そしてトルコのブロックによってブラジルはいつものようなセンター攻撃が出来なかった印象。それにしても後半、ブラジルのタンダーラ選手とトルコのゴズデ選手の打ち合いは迫力があった。 なお第一試合の中国対ベルギーは3-1で中国が勝利。

2014年8月19日火曜日

WG決勝ラウンド予習


いよいよ始まる決勝ラウンドまずは初戦の相手から

ロシア
190cm代の揃った大型チームだがレセプション、デフェンスにもろさがある。先日の中国戦同様、サーブで崩しアウトサイドからの攻撃を拾って得点につなぐ日本のバレーが出来れば勝てる相手だと思う。日本のディフェンス人が苦手とするエンドラインへの強いアタックが多いので頑張って対応してほしい。 特にこのチームの軸でもあるコシェレヴァ選手には要注意。 また両オポジットも非常に得点力が高い。

トルコ
レベルの高い国内リーグで鍛えられた選手の多い、実力派軍団。先週から正セッターのナズ選手がコートに復帰し、攻撃が多彩かつスムーズになったようだ。昨年まではオポジットのネスリハン選手を攻撃の軸にしていたが、今季はパワフルな両サイドが攻撃の中心。予選のベスト・ブロッカー、197cm、19歳のミドル、アクマン選手にも要注意だ。ただ、他のヨーロッパのチームに比べると、両サイド共に力任せに下に打ちつけてくる傾向があるので、はじき飛ばされないよう、しっかりワンタッチをとってつなげられれば、日本にも十分チャンスがある。木村選手のチーム・メイトでもあったオズソイ選手はレセプションが不安定なので、徹底的に狙っていってほしい。 

中国
先日負けてしまったため、リベンジに闘志を燃やしてくると思われる。レセプションが安定しない分、以前のような速くて多彩なセンターからの移動攻撃が減り、どうしても両サイドの攻撃が多くなってしまうのが今の中国。ただ調子に乗せるとその高い攻撃、特にズーティン選手は手がつけられなくなるので、先日の試合のようにサーヴで崩し、勢いに乗せないようにしたい。このチームは課題がはっきりしているので、もし近い将来そこが改善された時、欧米に引けをとらない高さとパワーにアジアバレーを融合させた凄いチームになるような予感がする。

ベルギー
昨年のヨーロッパ選手権でイタリア、セルビアを倒して銅メダルに輝いたヨーロッパの新鋭。グループ2の決勝でも優勝候補と見られた強豪のオランダをフルセットの末下して決勝を決めた。何といっても得点元は、オポジットのヴァンへッケ選手。予選ラウンド246得点とグループ1のキム・ヨンジョン選手を凌ぐ数字をたたき出したエースだ。チーム全体でもバランスよくの攻撃力のあるチーム。あまり国際大会の経験がないため、日本のようなスタイルのバレーには慣れていないと思われる。 

ブラジル
シーズン前半のコンディションがあまりよくなかったブラジル。さすがに国際大会になると実力を発揮している。ただ、以前に比べるとプレイヤーごとの凄さは感じられず、より組織力を強化したチームになった印象。両サイドへのセットも先月アメリカとのフレンドリーマッチの時より速くなっている。得点の軸はアウトサイドではなく、ミドル。これまで見せてもらった日本の新戦術で最も戦いにくい相手なのではないだろうか。現在全勝中とは言え、今のブラジルには過去の圧倒的な強さは感じられないので、日本はチーム全員が持つ本来の力を出し切れば、勝てる相手だと思う。

頑張れ日本! 







2014年8月18日月曜日

予選ラウンド個人成績

ワールドグランプリ予選ラウンドの個人成績ベスト・スコアラー:Kim Yeon-Koung  (韓国)
ベスト・スパイカー:Kosheleva Tatiana 〔ロシア)
ベスト・ブロッカー:Akman Kubra (トルコ)
ベスト・サーバー:Kim Yeon-Koung (韓国)
ベスト・ディガー:Castillo Brenda 〔ドミニカ共和国)
ベスト・レシーバー:木村沙織 〔日本)
ベスト・セッター:Tomkom Nootsara 〔タイ)









予選ラウンド最終順位

下ワールドグランプリ予選ラウンドの最終順位。グループ1は1位のブラジルを除く10位までほぼ得点差がなく、最後までわからない戦いだったことが良くわかる。4勝5敗の日本は7位。なおグループ2ファイナル4の結果は1位ベルギー、2位オランダ、3位プエルトリコ、グループ3ファイナルの結果は1位ブルガリア、2位チェコ、3位クロアチアとなった。

Group 1 

Rk
Code
Team
Points
Matches
Results Details
Sets
Points
Played
Won
Lost
3-0
3-1
3-2
2-3
1-3
0-3
Won
Lost
Ratio
Won
Lost
Ratio
1
BRA
Brazil
26
9
9

7
1
1



27
3
9.000
748
570
1.312
2
CHN
China
17
9
5
4
2
3

2
2

21
15
1.400
829
773
1.072
3
TUR
Turkey
16
9
6
3
1
2
3
1
2

22
17
1.294
883
868
1.017
4
RUS
Russia
16
9
5
4
1
4

1
2
1
19
16
1.188
807
777
1.039
5
USA
USA
15
9
5
4
1
2
2
2
1
1
20
18
1.111
850
817
1.040
6
SRB
Serbia
13
9
4
5
2
1
1
2
2
1
18
18
1.000
806
790
1.020
7
JPN
Japan
13
9
4
5

3
1
2
1
2
17
20
0.850
784
831
0.943
8
KOR
Korea
13
9
4
5

4

1
2
2
16
19
0.842
753
810
0.930
9
ITA
Italy
12
9
5
4
2

3

3
1
18
18
1.000
769
780
0.986
10
GER
Germany
12
9
4
5
2
1
1
1
2
2
16
18
0.889
761
786
0.968
11
THA
Thailand
6
9
2
7

1
1
1
3
3
11
24
0.458
712
808
0.881
12
DOM
Dominican Republic
3
9
1
8


1
1
2
5
7
26
0.269
689
781
0.882

Group 2 

Rk
Code
Team
Points
Matches
Results Details
Sets
Points
Played
Won
Lost
3-0
3-1
3-2
2-3
1-3
0-3
Won
Lost
Ratio
Won
Lost
Ratio
1
NED
Netherlands
23
9
8
1
6

2
1


26
7
3.714
771
644
1.197
2
PUR
Puerto Rico
19
9
7
2
3
2
2


2
21
12
1.750
756
695
1.088
3
BEL
Belgium
19
9
6
3
6


1
1
1
21
9
2.333
714
629
1.135
4
POL
Poland
14
9
5
4
1
3
1

2
2
17
17
1.000
738
752
0.981
5
ARG
Argentina
13
9
4
5
1
3

1

4
14
18
0.778
718
715
1.004
6
PER
Peru
9
9
3
6
1
1
1
1
1
4
12
21
0.571
713
757
0.942
7
CAN
Canada
6
9
2
7
1

1
1
3
3
11
23
0.478
701
790
0.887
8
CUB
Cuba
5
9
1
8
1


2
2
4
9
24
0.375
666
795
0.838

Group 3 

Rk
Code
Team
Points
Matches
Results Details
Sets
Points
Played
Won
Lost
3-0
3-1
3-2
2-3
1-3
0-3
Won
Lost
Ratio
Won
Lost
Ratio
1
CZE
Czech Republic
18
6
6

4
2




18
2
9.000
502
373
1.346
2
BUL
Bulgaria
16
6
6

1
3
2



18
7
2.571
597
494
1.209
3
CRO
Croatia
12
6
4
2
2
2


2

14
8
1.750
529
481
1.100
4
KAZ
Kazakhstan
9
6
3
3
3



2
1
11
9
1.222
455
426
1.068
5
KEN
Kenya
9
6
3
3
1
1
1
1
1
1
12
12
1.000
503
516
0.975
6
MEX
Mexico
6
6
2
4
1
1


2
2
8
13
0.615
452
495
0.913
7
AUS
Australia
1
6

6



1
1
4
3
18
0.167
382
500
0.764
8
ALG
Algeria
1
6

6



1
1
4
3
18
0.167
375
510
0.735